2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧
内藤さんに対するぼくのイメージの源泉は2つある。 ひとつはぼくが唯一経験した作品の島根県芸術文化センターで、何か目まぐるしく変わる時代や流行とは無縁のことを対象としているであろうことを感じた。 もうひとつは、学生時代の助教から聞いた「内藤事務…
有史以来、住宅は開くことと閉じることというアンビバレンツな性質を様々な方法で統合させてきた。その進化の過程は20世紀後半までの住宅史を語る上で欠かせないものだと思われるし、その意味で土間と縁側の変遷は日本住宅史そのものとすら言えるかも知れな…
敷地の力を引き出すというよりは条件の悪い中でいかに工夫するか、といった作品が多かったように思う。 マンハッタンのペントハウスⅢは若い頃に打ち出したコンセプトが生涯を通して追い求めるものになるのだということを感じさせられた。最上階であるはずな…
木造特集ということで、おおよその傾向として①構造的な工夫、②敷地・周辺環境や地域性への反応、③自主施工の可能性の検討の3点が印象的だった。多くの作品はこれらのうち複数の傾向を両立させようとしていたように思われる。 森本邸はハウスメーカーの木質パ…
言うまでもなく平家は最も簡易で原初的な構築物であり、その代表は木造による架構であろう。日本における架構の発展は、大陸からの組織的な文化・技術の輸入により始まり、様々な試行錯誤を経て、柱梁の門型フレームを桁方向に延長させた周囲を雨避けの庇が…