建築再生日記

建築を見たり読んだり聞いたりして、考えたことを記録するメモ帳

新建築2023年11月号

今月号はコミュニティをつくるという建築の可能性に焦点が当てられている。建築がこういう側面を持つことを知ったのは大学の設計課題を通してである。コミュニティ施設の併設が必須とされた集合住宅の課題では、建築というのは人が集まる場所を物理的に作るだけでなく集まり方にも大きな影響を持つことを、続く中学校の課題では部屋の並べ方や繋ぎ方と教育のあり方が密接に関わることを、それぞれ学んだ。それぞれの課題で新建築を眺めた。

大熊町立学び舎ゆめの森は、地域の生き残りをかけた新しい教育のあり方をつくるという事業者の切実な想いや設計プロセスが素晴らしいと思う。一方で全ての学校がこのようにできるはずもなく、横浜市立汐見台小学校で見られる既存の形式を細やかにアップデートする方法はより汎用性が高いかも知れない。